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CHUNITHM【チュウニズム】攻略wiki

ミスラ・テルセーラ

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【キャラ一覧( 無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE / NEW / SUN )】【マップ一覧( NEW / SUN )】


通常ピースメーカー

Illustrator:oneko


名前ミスラ・テルセーラ
年齢19歳(再生後6年)
職業第二次帰還種の衛士

  • 2022年2月17日追加
  • NEW ep.Ⅲマップ3(進行度1/NEW時点で255マス/累計515マス*1)課題曲「parvorbital」クリアで入手。
  • トランスフォームすることで「ミスラ・テルセーラ/ピースメーカー」へと名前とグラフィックが変化する。

第二次帰還種の少女。

メーネ・テルセーラの意志を受け継ぎ、真人と帰還種の和平の道を模索する。

スキル

RANK獲得スキルシード個数
1勇気のしるし×5
5×1
10×5
15×1
25限界突破の証×1
50真・限界突破の証×1
100絆・限界突破の証×1

  • コンボバースト【NEW】 [ABSOLUTE]
  • 一定コンボごとにボーナスがある、強制終了のリスクを負うスキル。道化師の狂気【NEW】と比べて、コンボノルマが1.5倍になる代わりにJUSTICE以下許容+100回となっている。
  • NEW初回プレイ時に入手できるスキルシードは、PARADISE LOSTまでに入手したDANGER系スキルの合計所持数と合計GRADEに応じて変化する(推定最大49個(GRADE50))。
  • GRADE100を超えるとボーナス増加量が鈍化(+10→+5)する。
  • スキルシードは300個以上入手できるが、GRADE300でボーナスの増加が打ち止めとなる
  • CHUNITHM SUNにて、スキル名称が「勇気のしるし」から変更された。
効果
150コンボごとにボーナス +????
JUSTICE以下150回で強制終了
GRADEボーナス
1+6000
2+6010
11+6100
21+6200
31+6300
41+6400
50+6490
▲PARADISE LOST引継ぎ上限
61+6600
81+6800
102+7000
142+7200
182+7400
222+7600
262+7800
300+7990
推定データ
n
(1~100)
+5990
+(n x 10)
シード+1+10
シード+5+50
n
(101~300)
+6490
+(n x 5)
シード+1+5
シード+5+25
プレイ環境と最大GRADEの関係
開始時期最大GRADEボーナス
NEW+289+7935
NEW337+7990
~PARADISE×386
2022/6/9時点
GRADE・ゲージ本数ごとの必要発動回数

※NEW稼働時点でゲージ5本以降の到達に必要な総ゲージ量が変更。必要なゲージ量を検証する必要があります。

  • ノルマが変わるGRADEおよびGRADE300のみ抜粋して表記。
GRADE5本6本7本8本9本10本11本12本
1450
(3)
900
(6)
1350
(9)
1800
(12)
2400
(16)
3000
(20)
3750
(25)
41450
(3)
900
(6)
1350
(9)
1800
(12)
2250
(15)
2850
(19)
3600
(24)
56450
(3)
900
(6)
1350
(9)
1650
(11)
2250
(15)
2850
(19)
3450
(23)
76450
(3)
900
(6)
1200
(8)
1650
(11)
2250
(15)
2700
(18)
3450
(23)
87450
(3)
900
(6)
1200
(8)
1650
(11)
2100
(14)
2700
(18)
3300
(22)
114450
(3)
900
(6)
1200
(8)
1650
(11)
2100
(14)
2550
(17)
3300
(22)
131450
(3)
900
(6)
1200
(8)
1650
(11)
2100
(14)
2550
(17)
3150
(21)
142450
(3)
750
(5)
1200
(8)
1500
(10)
2100
(14)
2550
(17)
3150
(21)
179450
(3)
750
(5)
1200
(8)
1500
(10)
1950
(13)
2550
(17)
3150
(21)
202450
(3)
750
(5)
1200
(8)
1500
(10)
1950
(13)
2400
(16)
3000
(20)
245450
(3)
750
(5)
1050
(7)
1500
(10)
1950
(13)
2400
(16)
3000
(20)
281
(300)
450
(3)
750
(5)
1050
(7)
1500
(10)
1950
(13)
2400
(16)
2850
(19)
筐体内で入手できる所有キャラ
  • 登場時に入手期間が指定されていないマップで入手できるキャラ。
CHUNITHMマップで入手できるキャラクター
バージョンマップエリア
(マス数)
累計*2
(短縮)
キャラクター
NEWep.Ⅰ
side.A
6
(165マス)
480マス
(-80マス)
サルゴン
・フェルネス
7
(215マス)
695マス
(-110マス)
九十九 宗治郎
8
(265マス)
960マス
(-140マス)
ユグドラシル
ep.Ⅰ
sideB
3
(55マス)
95マス
(-20マス)
土呂城 ゆい
ep.Ⅲ3
(255マス)
535マス
(-20マス)
ミスラ
・テルセーラ
4
(375マス)
910マス
(-30マス)
ヨアキム
・イヤムル
NEW+ep.Ⅴ3
(375マス)
825マス
(-50マス)
エヴァ
・ラグエル
4
(455マス)
1240マス
(-90マス)
闇よりも深い黒に染まる
バーニッシュ
ゲキチュウマイマップで入手できるキャラクター
バージョンマップキャラクター
NEWイロドリミドリ
~僕らの学園フェス編
五十嵐 撫子
/僕らの学園フェス編
※1
萩原 七々瀬
/僕らの学園フェス編
※1
葛城 華
/僕らの学園フェス編
※1
小野 美苗
/僕らの学園フェス編
※1
オンゲキ日向 千夏※2
柏木 美亜※2
東雲 つむぎ※2
NEW+maimaiでらっくすしゃま
/UNiVERSE
みるく
/UNiVERSE

※1:入手には、同イベント進行度2までの全エリアのクリアが必要。

※2:入手には、同イベント進行度3までの全エリアのクリアが必要。

その他の条件を満たすことで入手できるキャラクター
  • 詳しい条件についてはキャラページを参照。
期間限定で入手できる所有キャラ
  • カードメイカーやEVENTマップといった登場時に期間終了日が告知されているキャラ。また、過去に筐体で入手できたが現在は筐体で入手ができなくなったキャラを含む。

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ランクテーブル

12345
スキルスキル
678910
スキル
1112131415
スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
~50
スキル
~100
スキル

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STORY

EPISODE1 バテシバ戦役「わたしが再生される前に起こったおっきな戦争。レナさんとママがいたから、今のわたしがあるのね」

 荒廃した地上に住めなくなった人類は、電子の楽園へ居を移した。

 その中で永き時を経た結果、人類は再び地上へと戻る道を選択。システムは人々を大地へと還すために選定を開始した。

 本来であれば、地上は緑あふれる世界に戻っているはずだった。

 しかし、帰還した人類――帰還種を待ち受けていたのは、残酷な現実だったのだ。


 第一次帰還種として地上に再生されたレナ・イシュメイルとメーネ・テルセーラは、激しさを増す真人の猛攻にあい、機械種の拠点ペルセスコロニーを離れざるを得なくなってしまう。

 戦いは過酷さを極め、何処に逃げても戦いはついて回った。

 くり返される侵攻で、都市は次々と稼働を停止。

 奪われた人口子宮からは新たな真人が生まれ、戦線は拡大の一途をたどっていく。

 仲間が次々と倒れる中、レナも重傷を負い戦線を去ってしまう。

 残されたメーネは、衛士ナホムと機械種の将と共に、聖女バテシバ率いる真人の軍勢と戦い続けた――バテシバが死ぬその時まで。


 聖女の死により指揮系統は乱れ、真人は戦線から撤退していったが、それで戦争が完全に終わったわけではない。

 今も変わらず、火種は燻(くすぶ)り続けている。


 そんな中、戦いを生き延びたメーネは、いつ始まるともしれない戦いに備えて戦場から離れた都市に居を構えた。

 そこで次代の帰還種の育成に着手し、一緒に争いを終結へと導くために。


 ――帰還種の出現から既に15年。

 戦局は疲弊したまま、燻っていた火種が実りの時を迎えようとしていた。

EPISODE2 世界に、笑顔を「聖女なんだから、みんなを笑顔にしてたはずよね。わたしも一度会ってみたかったな!」

 わたしはミスラ。ミスラ・テルセーラ!

 ガーデンで育てられたあと、ずっと憧れていた地上にやっと来ることができたの!

 だけど、システムが教えてくれた美しい世界は、ここにはなかった。

 みんな窮屈そうで、悲しそうで。

 不安でいっぱいって顔をしていたわ。


 だからわたし、思ったの!

 この地上に生きているみんなを、笑顔でいっぱいにしてあげれば、世界は平和になるんだって!


 もし、聖女様が生きていた頃に再生されていたら、きっとわたしは真っ先に会いに行ったと思うわ。

 戦争を止めるんだったら、それが一番でしょ?

 ……この話をママにすると、すっごい怒られちゃうんだけどね。あはは。


 そうそう、ママはわたしによくお話をしてくれたの。

 ママと一緒にいた真人のお話!

 その時のママはね、とっても楽しそうで、幸せでいーっぱいって感じだった。

 そんな姿を見ていたら、やっぱり帰還種も真人も関係ないんだって、わたしは思うな。

 みんなが笑顔でいられる世界の方が、絶対にいいじゃない。

 だって、幸せになりたくない人なんて、最初からいないでしょう?

EPISODE3 決別「みんなが笑顔になれる道はあるわ。諦めるんだったら全部やってから。そうでしょ?」

 ママは、第二次帰還種(わたしたち)に色んなことを教えてくれた。

 システムからもらった音素兵器の使い方や戦い方、そして、真人との和平の道を。


 みんなが笑顔でいられる世界はある。

 なかったとしても、作ればいいじゃない。

 ここにいるみんなが一緒なら、絶対に叶うはず!


 でも、そんなある日のこと。

 わたしたちの街で、ママを狙った爆破事件が起きた。

 ママは大丈夫だったけど、たくさんの真人と機械種が巻きぞえになって死んでしまったの。

 ママが助かって良かったけど、わたしはとても悲しかった。


 それからわたしとニアは、ママが運びこまれた治療室に向かったわ。

 今思えば、わたしはママが心配だったんじゃなくて、ただ慰めてもらいたかっただけなのかもしれない。

 でも、医療ポッドの中ですやすや眠るママを見て、わたしは本当に安心できたんだ。


 「――――り、無理なのよ」

 「ニア?」


 この時のニアが、今にも泣き出しそうだったのを、わたしは覚えてる。


 「真人と分かり合うなんて、やっぱり無理なのよ」

 「そんなの分からないわ。やる前から決めつけたらダメだよ」

 「こんな姿を見ても、まだ貴女はそんな世迷言が言えるの!?」

 「もちろん悲しいよ。でも、ママもきっとわたしと同じことを言うんじゃないかな。できないって勝手に思いこんじゃう前に、行動しろって」

 「理想と現実を履き違えないで! 貴女はここで、いつまでもそんな夢物語を想い描いていればいいわ!」


 夢物語なんて、わたしは知らない。


 「もう、戻ってこないの?」

 「ええ、私(わたくし)は約束を果たすの。貴女と同じ、みんなが笑顔になれる世界の実現を」

 「でも、一緒にはいられないんだよね」

 「そうね、私はすべてを救うつもりはない。真人を残らず駆逐する、それが一番単純で確実な方法よ」

 「そんなの、ママは喜ばないわ」

 「みんな、貴女たちみたいに生きられるわけじゃないの。どれだけ調和の取れた世界も、必ず誰かが踏み荒らす。私はそれを許したくない」


 ニアは無言で手にした武器をわたしに向けた。


 「ニア……」

 「私は行く、邪魔をするなら撃つわ」

 「いいよ。それでニアが笑顔になれるなら」

 「ッ! ……貴女はいつもそう……そうやって私を置いていくのよ」


 ニアは少しだけ寂しそうに笑うと、そのまま部屋を出て行く。


 「さよなら、ミスラ」


 扉越しにかわしたさよなら。

 それが悲しくって、寂しくって、わたしは泣いた。


 でも、涙はあっという間に引っ込んで――わたしは、旅に出ることにした。

 みんなが笑顔になれる世界を作るために。



 あれから戦闘艇で都市や遺跡を巡り、わたしはいろんな人たちに出会ってきた。

 ちゃんとお話ししてみると、やっぱり戦いたくないって人はたくさんいる。

 その人たちと繋がった輪がどんどん広がっていけば、絶対に世界は変わるんだよ。


 「さて、次の目的地はカラージュコロニーかな!」


 ――そう思って向かったけど、おんなじ風景が続くのはちょっと眠くなっちゃうかな。

 天気も良いし、ちょっとお昼寝を…………ん?

 一瞬、遠くの方で何かが光った気がした。

 あ、また光った!


 「もしかして、誰か戦ってる?」


 また光ったと思ったら、今度は空に向かって真っ白い光がのびていく。

 今の光を、わたしは見たことがある。

 ママが使っていた音素兵器の光。

 あれにそっくりだったから。


 「……よし、行ってみよう!」

EPISODE4 奇妙な旅人「こんなところで真人に会えるなんて。これはきっと運命ね、そうに違いないわ!」

 荒涼としたカスピ大地溝帯に、爆発音が断続的に響いていた。

 廃棄都市で繰り広げられていた戦闘を止めたのは、予想外の乱入者。戸惑いや驚愕、それぞれが違う反応を示す中、乱入者はその姿を現す。


 『そこまでよ! 次はまとめてやっちゃうから!』


 その正体は、帰還種の少女――ミスラ・テルセーラ。彼女は搭載されている武装すべてを戦闘部隊に向けて、これみよがしに威嚇する。


 部隊を率いていた赤髪の男は、不利を悟り直ぐに撤退の指示を下す。

 無駄のない動きでその場を離れていったのを眺め、ミスラは満足そうな表情で戦闘艇を降ろした。


 ミスラは残った3人へ順番に視線を向ける。妙齢の女に、派手な出で立ちの男。そして、白髪の少年。

 ミスラは納得したように頷くと、駆け足でそちらへ向かって行った。


 「おーい、大丈夫ー!?」

 「女……? ゼファー、こいつも機械種なのか?」

 「いいえ、おそらくこの方は……」

 「あなたたち真人よね? そうに違いないわ!」


 思わぬ出会いに気をよくしたのか、ミスラはその場で楽しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねる。

 それを見て、少年と女性はまるで未知の存在に遭遇したかのように戸惑っていた。

 その中で男は一人、やれやれとつぶやく。


 「まさか、こんなとこで帰還種に遭遇するとはなぁ」

 「帰還種だって!?」


 咄嗟に身構えた少年に、ミスラは自身が敵ではないと言わんばかりに笑顔で両手を振って見せる。


 「攻撃しないわ。私はただ、あなたたちとお話をしたいだけよ?」

 「……信じられると思うか? こんな世界にしたお前たちの言うことなんてッ!」

 「だったら、世界が笑顔になれば良いと思わない?」

 「「「は?」」」


 斜め上すぎる答えに、3人の声が重なった。


 「わたしはミスラ! ミスラ・テルセーラよ!」

 「ハッ、そんなこと言っといて、どいつもこいつもどうせまたこの世界を踏み荒らすんだよ!」


 つき放すように返したソロの言葉。

 くしくもそれは、ニアがミスラに言った言葉とよく似ていた。

EPISODE5 束の間のやすらぎ「なんだかソロは他人って感じがしないわ。わたしに弟がいたら、こんな感じね」

 様々な偶然が重なり、カスピ大地溝帯に集った3人の真人と帰還種の少女。

 ソロたちが乗っていたエアロクラフトは大破し、移動する手段はミスラの戦闘艇しかない。

 不機嫌な態度を隠さないソロをよそに、一行は行動を共にすることとなった。


 「ここは機械種の防衛網の近くだけど、話し合いに来てくれたのかしら」

 「そんなわけあるか」

 「だったらなんで、あなたたちは逃げてるの?」


 ミスラの純粋な疑問に、ソロはそっぽを向いて押し黙る。代わりに答えたのは、ゼファーだった。


 「私たちは、争いのない場所を目指しているの」

 「おい、ゼファー。帰還種の奴に――」

 「ま、こんぐらいは構わねぇだろ。それとも、お前さんは助けてもらっといて、恩を仇で返しちまうようなダサい男じゃないよなぁ?」

 「……ふん」


 指摘され、ソロはそのまま押し黙る。

 それを肯定と受け取ったのか、ミスラはしきりに頷くと、満面の笑みで言い放った。


 「わたしもそこに行きたいわ!」

 「ええ、そうなの……えっ!?」

 「は? お前、急に何言ってんだよ!?」

 「こいつはたまげたお嬢ちゃんだぜ」


 三者三様の反応に気を良くしたのか、ミスラは更にまくし立てていく。


 「わたしを育ててくれたママ――あ、メーネって言うんだけどね、ママは真人と一緒に生きていく道をずっと考えているのよ」

 「まさか……貴女は、両者の間にどれだけの溝があるか、わかっていないの? とてもじゃないけれど、修復することなんてできないわ」


 ミスラはさも当然かのように、問い返した。


 「どうして最初からできないなんて決めつけるの?」

 「え……?」

 「みんなが笑顔でいられる未来はあるわ! それに、今そう思ってるってことは、あなたも一度は考えたことがあるんじゃないかしら。この世界が平和だったらいいのにって」

 「それは……」


 真っ直ぐで、真っ正直なミスラの眼差し。

 一点の曇りもないその瞳には、彼女だけが見通せる未来の世界の形が広がっているのだろう。


 「はは、らしいな。無鉄砲さはソロに負けず劣らず……いや、それ以上にロックだぜぇ」

 「へへ、ありがと! それじゃあこれからわたしたちは仲間だね!」

 「おい待て、俺は帰還種の女を認めたわけじゃないぞ!?」

 「帰還種じゃないよ! わたしはミスラって名前があるんだから」


 ミスラはソロの目の前に来ると、そのまま同じ目線の高さになるように前屈みになり、笑いかけた。


 「ねえ、あなたの名前を教えて?」

 「ぅ……し、知るかよ」


 思わずたじろいでしまうほどの距離感。

 ミスラの笑顔には不思議と有無を言わさぬ迫力があった。


 「教えて?」

 「……ああもう、分かったよ! 俺はソロだ」

 「え、それだけ?」

 「ソロ・モーニアだ! これでいいかよ!」

 「ふふ、よくできました!」

 「か、勝手に人の頭を撫でるな! てか、俺を子供扱いすんなって!」


 微笑ましいやり取りに相好を崩し、ゼファーは率直な気持ちをもらす。


 「ソロがあんなに照れるなんて。まるでお姉さんができたみたいで嬉しいわ」

 「フ、違いねぇ」


 こんな和やかな時間がいつまでも続けばいいのに、とゼファーは願わずにいられないのだった。

EPISODE6 機械種の影「ゼファーって、なんだかママに似てる。優しいとろことか、柔らかそうなところとか!」

 ミスラはあっという間にソロたちと打ち解けた。

 独特な距離感を持つ彼女に、すっかり心を開いたゼファーは、ミスラと親交を深めていく。


 「――ふふ、ミスラは色々なことを知っているのね」

 「うん、ママが教えてくれたから」

 「きっと素敵な人なのね。そのママさんが貴女にとって、とても大切な人だって分かるから」


 はにかむミスラを見て、ゼファーは自然とソロに視線を移す。


 「それに比べて……私は教育係としてちゃんとできているのかしら」

 「できてるはずだわ。だってあなた、少しママに似ているもの」

 「私が?」

 「うん。優しいところとか、あったかいところとか。そういうところ」

 「そうかしら……ありがとう、ミスラ」

 「どういたしまして!」

 「さぁて、お嬢さんがた、そろそろ話しは終わったかい?」


 そう言いながら、ヨアキムがやってくる。

 今後の航路をどうするか、ミスラがもたらした情報をもとに、新たに航路を練り直したのだ。

 その結果、カスピ大地溝帯に隠れながら北の大陸棚を目指すことになった。

 現状のルートでは、バルティアの平原地帯を抜けるにはリスクが高過ぎたのだ。


 「大地溝帯の深い谷の中にゃ、旧い都市の遺構に住みついた奴らがいるが……ま、機械種とやりあうことになるよかましだろう」

 「ああ。ここまで来て機械種に見つかったら、すべて台無しだからな」

 「分かったわ。ミスラもそれでいいかしら?」

 「もちろんよ。それじゃ早速――」

 『――応答せよ。繰り返す、直ちに応答せよ』


 突如、何者かから入ったノイズ混じりの通信。

 ミスラが端末を確認すると、そこには機械種の反応を示すマーカーが表示されていた。


 「あ、機械種の船だわ!」

 「は? お前、まさか……!?」

 「わたしが呼べるならここにはいないわ」


 そうこうしている内に、船との距離は縮まっていく。

 やがて現れたのは、ミスラの戦闘艇をゆうに超す、銀色の大型機動兵器の姿だった。

EPISODE7 あの銀の船を討て「ニアはわたしの大切な友達。だからわたしは信じてるの、大丈夫だって」

 ミスラたちの前に突如現れた、銀色の大型機動兵器。その名は――ウィアマリス。

 機体上部に、レーダーをドーム状の装甲で覆ったレドームと呼ばれる設備を搭載した機体である。

 強固な装甲に加え、複数の砲塔を搭載。

 その姿は、さながら動く城塞だった。


 「あれ、なんでここに?」

 「ミスラ、知ってるの?」

 「うん。あれは機械種の指揮官さんが乗るおっきな船だよ」

 「おい、まさかこの機体の反応を追ってきたんじゃないだろうな?」

 「それだけじゃないわ」

 「やっぱり、お前も原因なんじゃないか!」


 ミスラは悪びれもなく、えへへと笑っている。

 その直後、ノイズ混じりの声がひときわ大きく船内に響き渡った。


 『もう一度繰り返します。そこの搭乗者よ、直ちに応答せよ! 応答しなければ――』

 「あれ、この声って……!」


 厳しく問い詰める声に、ミスラは何か感じ取ったのか映像通信チャンネルを開き、ウィアマリスと交信を始めてしまう。


 「ニア! わたしだよ! ミスラ・テルセーラ!」

 『え――――ミスラ? なんで……?』


 映し出された映像には、驚愕に目を見開く甲冑姿の女と、その背後で4本の腕を器用に組んで鎮座する機械種がいた。


 「こんなところで会えるなんて嬉しいわ! でも、どうして貴女がその船に乗っているのかしら?」


 屈託なく笑うミスラとは対照的に、ニアと呼ばれた女は青い長髪を振り乱して叫んだ。


 『何故貴女が、真人の――』

 『貴様ッ!! ソロ・モーニアァァァッ!!』


 2人の会話を遮るほどの大きな声。

 今まで沈黙していた機械種が、鬼気迫る勢いでニアを押しのけ、乱入してきたのだ。

 その機械種は、4本腕を威嚇するように構えると、

一気呵成にまくしたてる。


 『シグナルを辿ってみれば、よもやこのような場所で真人の王子に出くわすとはな!』

 「な、なんで俺のことを……」

 「えっ、ソロって王子様だったんだ! メーネが読んでくれた本で聞いたことがあるよ!」


 両手を上げて喜ぶミスラの姿に、ゼファーはどう返したものか悩んでいると、機械種が貼りつきそうな勢いで画面に迫った。


 『クカカ、自らやってくるとはなッ! ミスラ・テルセーラよ、直ちにそやつを引き渡せッ!』


 機械種の目が妖しく光る。

 無機質な機械の身体からは想像もつかぬほどの激しい感情を露わにする機械種に、ソロは怒りのあまり唇を噛んだ。


 「んなことはどうでもいいんだよ! 俺は、下らない争いになんて関わりたくない! 戦争なんか、やりたい奴らだけで勝手にやってればいいんだ!」

 「ハハッ、言うじゃねぇか。もっとぶつけてやんなぁ! ソロ!」

 「もう、2人で煽ってどうするのよ……!」

 『愚かな真人風情が! 貴様には十分な利用価値がある。それがたとえ、亡骸であってもなッ!』


 機械種は4本腕を大きく広げて、高らかに宣言する。


 『従わぬのなら、一向に構わんッ! 貴様ら諸共、処分するだけのことッ!』

 『なっ……アイザック様! ミスラは帰還種です。それでは我々の目的が――』

 『知らぬッ! 大願成就のためには、その程度の犠牲はいとわぬ! これは千載一遇の好機なのだッ!』

 『アイザック様ッ――』


 通信がそこで途絶えると、ウィアマリスの砲塔はゆっくりとミスラたちの戦闘艇へと狙いをつける。


 「――掴まって!」


 ゼファーの叫びと共に、機体が急速に浮上していく。

 その直後、戦闘艇が停まっていた荒地にレーザーが駆け抜けていった。


 「おいマジかよ、仲間なんて関係ねぇってか!」

 「事情を話す余地すらないなんて……」

 「どうする、あれと正面からやり合うのか?」


 ソロの疑問はもっともだったが、ウィアマリスは推進力の面でもミスラの戦闘艇に引けを取らない。

 逃げたところで撃ち落されるのが関の山だろう。

 しかし、ミスラはあっけらかんとした表情で言ってのけた。


 「ええ、ウィアマリスはここで墜とすわ。皆の力が必要よ!」

 「……貴女、正気? あの船には、貴女の友人が乗っているんでしょう!?」

 「撃てるわ。ニアなら大丈夫だもの」

 「お前……はッ、だったらやるしかないよな!」

 「ここで逃げるわけにはいかないものね」

 「ま、そういうこったなぁ!」


 顔を見合わせた3人は一様に頷き、モニター越しにウィアマリスを見据える。


 「俺たちは、この先に行くんだ! こんなところで終わるわけにはいかないんだよ!」


 まともにやり合えば、万にひとつも勝ち目はないかもしれない。

 だが、ソロたちは抗う。

 自分たちの居場所を、奪われないために。

EPISODE8 音も、光も飛び越えて「ニア、わたしは行くよ。みんなが笑顔になれる世界を作りに!」

 大地溝帯の周囲に広がる廃墟の中を、2機の船が駆け抜ける。ミスラたちを乗せた戦闘艇が先行し、それを追随する形でウィアマリスが迫っていた。


 『我らに盾突く愚か者めが!』


 間断なく繰り出される砲塔の掃射が雨のように降り注ぐ。しかし、操縦を任されたゼファーは、その攻撃を廃墟の合間をすり抜けることで巧みに回避し続けていった。


 『クカカ、中々やるようだが、所詮は無駄なあがき!大人しく沈めッ!!』


 ウィアマリスは廃墟を意にも介さず、すべてをなぎ倒しながら突き進む。その度に銀の船体が一瞬だけ白い光を帯び、周囲に透明な球体を浮かび上がらせる。


 「おいおい! ビクともしてねぇぞ!? 本当にあんなデカブツをどうにかできるってのかぁ!?」

 「大丈夫、わたしを信じて!」

 「その自信、どっから湧いてくんだってぇの!」


 ミスラたちが立てた作戦は、ウィアマリスの主砲を誘発させ、そのわずかな隙に上空からウィアマリスのレドームとそこに接続する動力部を破壊するというもの。

 火器管制をヨアキムに、操縦をゼファーへ一任し、ソロとミスラはその時が来るのを待ち続ける。

 その一点に、すべてを叩きこむために。



 「――アイザック様、帰還種を殺してしまえば――」

 「たわけッ! 真人の王子はここで叩き潰すッ!その機会をみすみす逃すなどあり得ぬッ!!」


 アイザックの一喝と共に、廃墟一帯にレーザーの雨が降り注ぐ。

 しかし、視界を瓦礫と粉塵に塞がれてもなお、戦闘艇は回避し続け――やがて舞い散る粉塵の中から姿を現した。

 その時を待っていたと言わんばかりに、アイザックは高らかに声を張り上げる。


 「滅びるがいい! ソロ・モーニアァァッ!!」

 「……ミスラ……」


 ウィアマリスの主砲の照準が、ピタリとソロたちに重ねられ――

 カスピ大地溝帯に、激震が走った。

 着弾と同時に、爆風によって巻き上がった粉塵が空を埋めつくす。

 強力な主砲の一撃が駆け抜けた後には、何も残されていなかった。


 「クカカカカ!! 討ち取ってやったぞ!! このアイザックがなぁ!!」


 体を震わせて勝どきを上げるアイザック。

 その傍で画面を食い入るように見ていたニアは、ただ一人、息を呑んだ。

 そこに表示されていたのは、ウィアマリスと――もう一隻。

 その反応を追うように、ニアは空を見上げて小さく口元を歪めた。


 「――ふっ」


 視線の先、太陽の真下にある戦闘艇と“ふたつの影”を――


 「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 「ひゃっほーーーー!!!」

 「クソッ! こんな話! 聞いてないぞぉぉぉ!!」

 「ねえねえソロ! わたしたち、空を泳いでるよ!」

 「落ちてんだよ!! これはあぁぁぁぁ!!」


 ウィアマリスの遥か上空から、ミスラとソロが滑空する。風を切る音を感じながら、ソロは一心不乱に叫んだ。


 「お前! 絶対に外すなよ!?」

 「うん! 絶対外さないよ!」

 「はッ!」


 ソロがバラキエルを構えるのを見て、ミスラはソロを抱きかかえる。


 「バラキエルッッッ!!!」


 ソロの声がバラキエルの力を極限まで高め、そして。


 「撃ち抜けェェェェッ!!!!!」


 煌めく銃身から、まばゆい光が放たれた。

 一直線に向かった光の奔流が、ウィアマリスの周囲に発生していた力場に干渉し、互いを喰らい合うように激しく明滅する。

 拮抗しているかに見えた力と力の激突は、鏡が割れるような甲高い音と共に消失した。


 『バカなッ!? ウィアマリスのシールドが!?』

 「やったわねソロ!」

 「喜んでる場合じゃないだろ! お前の番だぞ!」

 「まかせて!」


 ソロが身をよじって自身の身体にしがみついたのを見届けると、ミスラは機械弓「ミトロン」を起動し、目を閉じる。


 「いくよ、ミトロン」

 『――駆動要請承認』


 機械的な音声と共に、ミトロンと連動する眼帯が、距離、風速、着弾までの時間――ありとあらゆるデータを瞬時に弾き出し、標的に“必中”させるための条件を提示していく。


 「ふぅ――」


 ミスラは弦を引き絞ると同時に、目を見開いた。

 直後、ミスラが見通す世界は、まるですべての時間が制止したかのように色を失い――


 「ニア、またね」


 天から地に向けて、一条の矢が駆ける。

 光を帯びた矢は、真っすぐにウィアマリスへと飛来し――精確にレドームに至り、動力部を射抜いた。


 「――――――――――!!!!」


 ひしゃげたような金切り音が大気を震わせる。

 それはあたかも、ウィアマリスが発する断末魔の叫び声のようであった。


 「本当にぶっ壊しやがった……」

 「協力してくれてありがと、ソロ」


 ソロは曖昧に返事をすると、ようやく今の状況がどうなっているのかを思い出し、叫んだ。


 「って、どうすんだよこれ!!」


 飛び降りた時よりも、地面は更に近づいている。

 ややもすれば、2人は跡形もなく潰れてしまうだろう。


 「大丈夫、大丈夫。ほら見て!」

 「あ?」


 どこからか、声がする。


 「――――い、ソロ! ミスラ!」


 いつの間にか、目の前には戦闘艇のハッチから手を伸ばすヨアキムの姿があった。


 「掴みなぁ!!」

 「ああ!」


 ゼファーが機体を傾け、2人を受け入れる体勢を作る。それを見て、ミスラは自身にしがみつくソロの身体を、ヨアキムの方へと押しやった。

 ソロの手が、ミスラへと差し出される。


 「来い! ミスラァァッ!」


 だがミスラは、その手には目もくれず、ソロの胸の中へと飛び込んでいった。

 勢いのままに、もつれあうように床を転がって止まると、下敷きにされたソロが苦し紛れに声をあげる。


 「おま、え……何やってん、だよッ!」


 ソロの胸に顔をうずめたままだったミスラは、おもむろに顔を上げ、はにかんでみせた。


 「はじめて名前呼んでくれた!」

 「っ! …………ぉぅ」


 そう答えて、ソロはそっぽを向く。

 心なしか頬は赤らんでいて、その表情は微笑っているように見えた。

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■ 楽曲
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WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧

脚注
  • *1 マップ短縮20マスを含む
  • *2 エリア1から順に進む場合
コメント (ミスラ・テルセーラ)
  • 総コメント数19
  • 最終投稿日時 2022/10/15 20:24
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